逆流性食道炎ガイド

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逆流性食道炎と柑橘類の話。

私の子供時代、冬になるとこたつの上にみかんが何個か置いてあって、おやつ代わりに食べるのが習慣でした。その後大人びてくると、みかんよりもグレープフルーツのほうが美味しいなどと言うようになったり、社会人になってからは自分でちょっといい値段のするオレンジを買ってみたりと、柑橘類は常に生活の中に溶け込んでいたように思います。

そんな中、先日知り合いから土佐文旦というものを頂いて食べたのですが、これが爽やかな香りと適度な酸味で驚くほど美味しくて、1つまるごとぺろりと食べてしまいました。その後になって「美味しかったけど結構酸っぱかったな。。。」と気づき、胃酸が逆流しないか不安にかられたのでした(結局何事もなし)。

土佐文旦はスーパーやデパートで買おうとすると驚くほど高いので、頻繁に食べることはできないのですが、次に食べるときには量を調節して楽しみたいと思っています。

というわけで、今回は逆流性食道炎と柑橘類の関係について考えてみたいと思います。

柑橘類と逆流性食道炎の関係

酸っぱい、つまり酸性度の高い柑橘類が逆流性食道炎に影響する可能性については、多くの専門家が指摘しています。

ハーバード大学医学部のサイトでは、柑橘類は胸やけを悪化させる可能性がある食品の一つとして挙げられています(Harvard Health)。同記事では「柑橘類以外の果物(バナナ・メロン・りんご・洋梨など)であれば楽しめる」とも紹介されています(参考:逆流性食道炎とバナナの話)。

またジョンズホプキンス大学医学部のサイトでも、食道炎(Esophagitis)の対策として柑橘類を避けることが挙げられています(Johns Hopkins Medicine)。

その他、日本語でも英語でも、様々なところで柑橘類と逆流性食道炎について言及されています。それだけ柑橘類を食べて逆流性食道炎が悪化する人が多いということだと思います。

少しずつ試してみる作戦も

一方で、個人的な意見としてですが、個人差はあるのではないかという気もしています。ジョンズホプキンス大学医学部のグレープフルーツに関する記事では、次のように述べられていて、なるほどと思った次第です。

In general, if you have gastroesophageal reflux disease, or GERD, eating highly acidic foods may increase your symptoms, but this rule isn't hard and fast. Listen to your body and note how you feel after eating particular foods.

一般的に、逆流性食道炎がある場合、酸性度の高い食品を食べると症状が悪化することがあるが、これは絶対的なルールではない。自分の体の反応を聞き、特定の食品を食べた後にどう感じるかに注意を払うべきである。

出典:Johns Hopkins Medicine - Grapefruit Benefits

つまり柑橘類が好きな方は、完全に諦める前に、自分の体がどう反応するかを確認してみる価値はあると言えます。

逆流性食道炎は長く付き合っていく疾患であるため「これは胃酸逆流の引き金になるから一切食べない!」という極端な対策はあまり効果的ではない、というのが私の意見です。少し食べながら様子を見て、大丈夫だったらもう少し食べてみるという方法で、自分の体がどの食べ物をどの程度なら受け入れられるのかを把握しておくことが、長い目で見て最良の対策だと思います。

これは柑橘類に限らず、どんな食べ物に関しても言えることかもしれません。私の場合は、通常のコーヒーはたとえ少量でも強烈な胸焼けがするので一切NG(これまでの経験で確認済み)。一方、柑橘類についてはそれほどでもありません。逆流性食道炎の引き金となる飲食物については、個人差がかなり大きいという印象を持っています。

柑橘類については、個人的にはヨーグルトをかけて食べることが多いです。ヨーグルトをかけることで酸味が和らぎ、量も自然と控えめになります。普通のヨーグルトの代わりに豆乳ヨーグルトにすることで脂肪分も気にしなくてすむので、胃への負担が少ない気がしています(あくまで個人の感覚であり、科学的な裏付けがあるわけではありません)。

果実とジュース、どちらが負担が大きいか

柑橘類について調べていく中で、もう一つ気になる点があります。それは「果実そのものを食べる場合」と「ジュースとして飲む場合」では、逆流性食道炎への影響が異なるのではないかという点です。

ジュースは果実そのものを食べるよりも、量・摂取スピードの両面で負担が大きくなりやすいと考えられます。

まず量についてです。コップ1杯のジュースを飲む場合、果実をそのまま食べる場合よりも多くの果汁を一度に摂取することになります。果実を1個食べ切るには時間がかかりますが、ジュースであればその搾汁分を一気に飲んでしまうことになります。

さらに摂取スピードも見逃せません。飲み物は食べ物よりも早く飲んでしまう傾向があり、短時間に酸性の液体が食道・胃に流れ込みます。

手でむいて食べる、という一手間

私がみかんやオレンジを食べる際は、当然ながら手でむいて、薄皮を取りながら一房一房食べていきます。これは地味に手間も時間もかかる作業です。

しかしこの「手間と時間がかかる」という点が、逆流性食道炎には案外都合がいいのかもしれません。ジュースのように一気に大量の酸性液体を飲み込むことがなく、自然と少しずつ、ゆっくりと食べることになります。

逆流性食道炎と血糖値の話でも触れたとおり、ゆっくり食べることは血糖値スパイクの防止にも効果的とされています。手でむいて食べる柑橘類は、逆流性食道炎にも血糖値にも、ジュースより優しい食べ方と言えるかもしれません。

もちろん食べ過ぎれば酸性度の影響は避けられませんが、ジュースをコップ一杯飲むよりは、果実をそのまま少しずつ食べる方が、体への負担は少なく済む可能性があります。

無理のない範囲で付き合う

柑橘類は逆流性食道炎に悪影響を与える可能性がある食品として、ハーバード大学やジョンズホプキンス大学医学部でも指摘されています。ただし個人差があるのも事実で、完全に諦める前に自分の体の反応を確認してみるのも一つの方法です。

好きなものを完全に断つのはつらいので、量を工夫したり、他の食品と組み合わせたりしながら、無理のない範囲で付き合っていきたいと思います。私も土佐文旦と長く付き合っていくために、様子を見ながら少しずつ試していきたいです(値段が安くなれば)。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考文献

この記事の内容は参考情報としてお読みください。免責事項をお読みの上、症状や治療については、必ず医師にご相談ください。