逆流性食道炎ガイド
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逆流性食道炎とストレスの話。
先日、キラーストレス 心と体をどう守るか(NHK出版新書)という本を読みました。タイトルの通り、ストレスによって命を落とすことさえあるという内容はかなり恐ろしいなと思った次第です。読んでいるうちに「これは逆流性食道炎にもつながるのでは?」と感じたので、リサーチしてみたという話になります。
ストレスと逆流性食道炎の関係
逆流性食道炎の原因として食事や生活習慣が注目されがちですが、実はストレスも無視できない要因の一つです。「仕事や勉強でストレスが溜まると胃の調子が悪くなる」という話は昔からよく聞きますし、多くの方に心当たりがあるのではないでしょうか。
ストレスと逆流性食道炎の関係については、アメリカの研究で興味深い結果が報告されています。逆流性食道炎の患者の多くがストレスによって症状が悪化すると報告しており、急性ストレスが食道内の酸への知覚反応を増強することで胸やけ症状を悪化させることが確認されています(Fass et al., 2008)。つまりストレスは胸やけの感じ方に影響を与えるということです。
さらにオランダの研究では、逆流性食道炎を持つ人の中でも、不安が多い人ほど胸痛や胸やけの症状が重くなることが確認されています(Kessing et al., 2015)。ストレスだけでなく、不安や抑うつといった心理的な状態も症状の重さに影響するということですね。
これらの研究結果をまとめると「ストレスや不安が逆流性食道炎の症状を悪化させる」という結論になります。逆に言えば、リラックスした状態を保つことが症状を和らげることにつながる可能性があります。
ストレスと呼吸
さきほどご紹介したキラーストレス 心と体をどう守るか(NHK出版新書)ではストレスを解消する方法の1つとしてマインドフルネスを取り上げていました。突っ込まれるのを覚悟でこの「マインドフルネス」をものすごく簡単に言うと「自分自身に意識を向けてリラックスすること」。この本ではマインドフルネスの1つの方法として「深呼吸」を取り上げていました。
深呼吸といえば、逆流性食道炎と横隔膜の話という記事の中で取り上げたとおり、横隔膜トレーニングで最も重要な要素です。これまでの記事を参照して、深呼吸をした場合に何が起きるかを考えてみると。。。
- ストレス解消のために深呼吸をする
- 横隔膜が動きやすくなる
- LES(下部食道括約筋)の機能強化につながる
- 胃酸が逆流しにくくなる
一方、逆のケースを考えてみると
- ストレスで呼吸が浅くなる
- 横隔膜が動きにくくなる
- LES(下部食道括約筋)の動きが悪くなる
- 胃酸が逆流しやすくなる
正式な実験をしたわけではなく理屈の上での推論ということになりますが、これまで紹介した研究結果と、逆流性食道炎を持つ私の実体験から考えて筋は通っています。逆流性食道炎を防ぎ、症状を軽減するためにはストレスをためないことも重要だと言えます。
私の体験から
私自身、仕事や勉強で追い詰められているときほど胸焼けや胃もたれの症状が出やすいと感じています。
余裕がなくストレスがたまっていると。。。
- 姿勢が悪くなる
- 食事が適当になる
- 体に悪いもの(=甘いものや脂っこいもの)が食べたくなる
などの生活になりがちです。過去の記事でも書いてきた通り、これらは当然、胃酸の逆流につながります。その他、無意識に呼吸が浅くなるなど、逆流性食道炎のトリガーはストレスと直結しているなと感じる次第です。
ストレス解消の重要性
ストレスが逆流性食道炎の症状を悪化させるという話は、単なる「気のせい」ではなく研究によって裏付けられています。ストレスによって食道が酸に対して敏感になったり、不安が症状を重くしたりするという事実は、逆流性食道炎を抱える人にとって無視できない話です。
さらに「ストレス→浅い呼吸→横隔膜の動きが悪くなる→胃酸逆流しやすくなる」という流れを考えると、ストレス管理は逆流性食道炎の対策として非常に重要だと言えます。食事や薬だけでなく、日常的にストレスをためないこと、そして深呼吸を意識することが、症状の改善につながる可能性があります。完璧にストレスをなくすことは難しいですが、マインドフルネスや深呼吸を日常に取り入れるなど、無理のない範囲で対策をしてみるのもいいかもしれません。
