逆流性食道炎の患者数の話。

逆流性食道炎の患者数の話。

昔はそれほどでもなかった気がしますが、このところ身近にも逆流性食道炎を指摘されたという人が増えてきたように思います。単純に私の知人友人たちが年齢を重ねてきたという理由もあるでしょうし、カフェインや脂っこい食事など、胃酸逆流を誘発しがちな飲料や食品が身近になったという理由もあると思います。

逆流性食道炎に悩んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。

「逆流性食道炎の有病率は検診対象の研究で6.5〜26.4%。平均12.0%。外来患者対象の研究で6.1〜16.7%。平均10.8%であり」「10%程度と推定される」(出典: 日本消化器病学会「胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021」)

推定1000万人以上!

少し古いデータですが、推定で10%、つまり10人に1人が逆流性食道炎。なかなかの数字です。総務省統計局の調査によると、2025年9月時点での日本の人口は約1億2319万人なので、10人に1人となると、軽く1000万人以上は逆流性食道炎を患っているということになります。「胸焼けがするものの病院にも行っていない」という人もいると考えると、実際の患者数はもっと多いはず。想像よりもはるかに多かった。。。

なんでこんなに多いの?

それにしても多すぎじゃね?と思ってしまいますが、背景には日本人の生活の変化がありました。

「食生活の欧米化、日本人でも胃酸を分泌する能力が高くなったこと、ピロリ菌感染率が減少して元気な胃(胃酸が活発に出る胃)を持つ人が多くなってきたことなどから、1990 年代後半から患者さんの数が増加してきました。現在では成人の10~20%がこの病気にかかっていると推測されています」(出典:日本消化器病学会 胃食道逆流症(GERD)ガイド2023)。

私は今40代ですが、まだ逆流性食道炎を指摘される前、仕事のストレスがたまりがちで、暇さえあればコンビニでスイーツを買っては食べていました。そんな中、セブンイレブンが「セブンカフェ」を開始。コーヒーが1杯100円で、しかもそれが美味しいとあって毎日のように飲んでいました。この頃から、定期的に胸焼けを感じるようになったように思います(以前書いたショウガ紅茶の事件でえらい目にあったのもこの頃です)。

美味しいけれど、胃酸逆流を誘発するものが身近に手に入る便利な時代。その反動として逆流性食道炎が増えていったということでしょうか。ただコンビニは全く悪くないですし(悪いのは私)、賢く利用すればとても便利な存在なのは間違いないと思います。

胃カメラ検査の普及も?

私が逆流性食道炎を指摘されたのは  健康診断での胃カメラ検査でした。今では街中のクリニックでも内視鏡検査を受けられるところはたくさんありますし、比較的気軽に受けられるようになってきています。以前は「胃カメラは苦しいからやりたくない」と敬遠する人も多かったのですが、最近は鎮静剤を用いてほとんど苦しまずに検査できる施設も多く、受診へのハードルも下がっているように思います。逆流性食道炎の患者数が多い背景には胃カメラによる検査が普及したことも要因ではないかと個人的には思っています。

まとめ

逆流性食道炎は、日本人の10人に1人が患っているとされる非常に身近な病気です。食生活の欧米化やコンビニの普及など、私たちの生活が豊かになるにつれて患者数が増えてきたという背景があります。

胃カメラ検査の普及によって、これまで気づかれなかった患者が可視化されるようになったという側面もあるかもしれません。逆に言えば、定期的に胃カメラを受けることで早期に発見・対処できる病気でもあります。

「なんとなく胸焼けがする」という程度で病院に行っていない方も多いと思いますが、実際の患者数は統計上の数字よりもずっと多い可能性があります。思い当たる症状がある方は、一度受診されてみてはいかがでしょうか?

(※今回ピロリ菌の名前が出てきましたが、実は逆流性食道炎とピロリ菌には深い関係が。これについては次回の記事で取り上げようと思います。)

この記事の内容は参考情報としてお読みください。免責事項をお読みの上、症状や治療については、必ず医師にご相談ください。